夏休みも中盤になり、受験生は受験に向けて、どのように勉強していったら良いか思いを巡らしているのではないかと思います。塾では、ときどき、それぞれの生徒に、それらのことをその都度、話したりはしています。今回は、8月27日に、中学生は全県模試を実施するにあたり、公立高校入試と模試の対処方法をまとめてみました。
まず、全県模試は、県の公立高校の入試問題とほとんど同レベルで全く同じ形式のものです。したがって、受験に向けて、たいへん良い練習になります。次に、各教科ごとの試験のより良い対処方法と受験に向けてどのように勉強していくと良いかを書きます。
国語
模試、入試のときに問題を解いていく際に、大問3 漢字、語句 → 大問4 古文(漢文) → 大問 1または2 現代文の順に解く方が良いと思っています。漢字、語句、古文はあまり時間をかけずに解くことができるので、現代文を残りの時間に合わせて読んで解くことができます。
現代文の問題では、本文からしっかり読みましょう。設問から読んで本文を読む生徒がいますが、ある程度深く読まないと解けない文章ですので、正解を得ることは難しいです。以前から、そのように指導する塾はありましたが、最近は、学校の先生もそのように行うことをすすめる場合があることには、驚きます。それと、県の入試や全県模試では、普通の読解力があれば、時間が足らなくなることはほとんどありません。
受験に向けては、漢字、慣用句、故事成語などを覚えましょう。古典は、教科書や問題集などの文章を意味を取りながら繰り返し読みましょう。
数学
前半の計算問題や簡単な問題でミスをしないように慎重に解いていきます。図形の問題で大問の(1),(2)で(2)はかなり難しい問題になります。学校で一番できる生徒でも、解法の手口に気づかないとできない問題もあります。関数や他の単元でもかなり難しい問題もあります。問題のレベルの差が大きいです。本当に良くできる生徒でも9割はなかなか取れないと思います。難しい時は、トップ高の受験生でも8割取れれば良いかもしれません。時間がなくて、一番最後の問題にいかなくても大丈夫くらいと考えて前半でミスしないようにしましょう。
2学期以降、二次関数、相似形、三平方の定理など難しい問題となる単元を習っていきます。生徒それぞれの学力に合わせて、それまで習った分野の復習問題にも取り組んでいきましょう。
英語
例年、全県模試で5教科の中で一番平均点が低くなることが多いです。入試問題も「くせ」がある問題と思っています。全県模試も入試に完全に合わせています。塾では、入試前に予想問題を使って慣れるようにします。長文の問題も国語と同じように、本文からじっくり読むようにしてください。普通に英語ができていれば、時間が足りなくなることはありません。点数の差が付きやすい教科です。
入試に向けての勉強は、長文読解問題に取り組むより、主に、定期テスト対策を通じて単語、語句を増やしたり、文法力を高めるなどの地道なことを行うことを推奨します。英語の力を高めることで、自然に長文読解力も高められます。
理科
入試、模試では、実験などの説明が図とともに書いてあり、文章が長いですが、普通にしっかり読んでも時間が足りなくなることはありません。文章が長く難しそうに見えますが、基礎から標準問題が多いです。計算問題などで2,3問はかなり難しい問題もあります。語句や確実に取れるところで取っていくことが重要です。
入試に向けては、覚えるべきことがらは、しっかりと暗記して、計算問題は自分の目指すべきレベルにあわせて問題演習を行って力を付けましょう。
社会
同様に、入試や模試では、問題の文章が長くなり、難しそうに見えますが、基礎から標準レベルの問題が多いです。時間が足りなくなることはありませんので、じっくり読んでいきましょう。
入試に向けて、語句を覚えることを中心にして、しっかりと覚えられているかや内容が理解できているかを確かめるために問題演習にも取り組みましょう。
模試に関して、最も重要なことは、受けた後に自己採点して、模試でできなかった問題をできるようにすることです。公立高校の入試問題にいかに対処していったら良いかや受験勉強をどのようにしていったら良いかを考え、自分なりに戦略をたててみましょう。私も、それらのことに対して、いつでも相談を受けますし、ヒントやアドバイスを与えたりもします。また、模試の受けっぱなしはやめましょう。模試の受けっぱなしだと受ける価値の半分以下になってしまいます。特に、高校生は、学校で模試をほぼ強制的に頻繁に受けさせられる高校があります。時間の制約があり、模試受験後に上記のことができない場合は、模試で長時間取られてしまうだけで、受験勉強にマイナスになってしまいます。その場合、受けない選択も考えた方が良いかと思います。