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愛知県公立高校入試について思うこと

 

 今年も11月半ばになり、はや一年も終わりに近づいています。来週の水曜日(11月13日)までには、ほとんどの中学校では、2学期の期末テストが終わります。そして、中学3年生は学年末の定期テストがなく、受験に対しての学校の成績(内申)が確定します。3年前までは、学年末テストが、中3は1月中旬くらいに行われて、その後、すぐに内申を確定していました。現在のように変わった理由は、公立高校の受験が変わったからです。変更された主な点を次にまとめました。

 ①記述式からすべてマーク式になりました。

 ②入試日が3月中旬の前半くらいから2月下旬になりました。

 ③A日程とB日程で2回試験が受けられましたが、一回になりました。

 

 普通に教育的観点から考えて、変えたことによる良い点は全く見当たりません。しいて言えば、マーク式になったことによって、採点しなくてよくなったことで、その分、高校の先生が楽になったことです。一方、このようなAI,IT,PC(パソコン)をつかった高度な情報化社会になってきて仕事が楽になるはずなのに、教育現場では、教師の超過勤務が問題になっています。また、少子化によって、教師一人当たりの生徒数は、統計でみると減ってきています。私自身も、世間で主張されている、公教育の先生の数を増やすことには賛成しますが、無駄をなくして根本から見直さないと、AIなどでハイテク化が進んでも、先生の数を増やしても変わらない気がします。

 入試方法が変えられて良くない理由を次に書きます。

 まず、マーク式の受験方法は、大学共通テストと私立大学や私立高校の多くで採用されていますが、思考力や創造力を育てようとする教育において良くないです。AIなどの発展による高度情報化社会だからこそ、思考力、創造力が必要になってきます。マーク式の四択問題などやめた方がよいです。

 次に、入試日が一か月近くはやくなったことで、入試が終わってから高校の勉強が始まるまで、一か月半以上あくことになります。その期間を生徒たちが有効に使えれば良いのですが、高校受験の勉強を、中3のはやい時期からほぼ毎日塾でやらされていた生徒たちなどは、燃え尽きてしまい、学習面や自分の能力を高めようとする点においては、ほぼ毎日無駄に過ごすことになることが想像できます。私は、つねづね、勉強は高校に入ってからが勝負だと言っています。実際に、高校受験は通過点にすぎません。高校受験も前向きに頑張ることは非常に重要です。しかしながら、合格することや成績を上げることのみを考えて、せこく、いっぱいいっぱいで高校受験の勉強していると、たとえば、旭丘、明和、一宮のようなトップ高に入れたとしても、先細りが見えています。

 批判ばかりしていてもしかたがないので、愛知県の高校入試対策を一週間以内で次のブログに書きます。他の塾では言わないような秘策も入っていますので、特に、中3のみなさんは期待してください。